観光工場建設で地元に恩返ししたい!木村飲料株式会社木村英文
2018.12.26 小売・卸
木村飲料を経営する木村氏は小さい頃から事業を継承しようと考えていたそう。
長男が次の経営者になると決まっている現在、地元に恩返しをするため観光工場を建設したいと考えています。
木村英文氏プロフィール
1956年静岡県生まれ。
大学卒業後祖父が創業した木村飲料に入社。
1999年取締役社長に就任し現在にいたります。
商品にこだわる木村飲料
木村飲料は大井川の伏流水を使って炭酸飲料を製造するメーカーとして創業しました。
面白い味やユニークなパッケージの飲料を製造するメーカーとして静岡県で知らない人はいないほどの企業に成長しています。
たとえば、トマトサイダーやカレーラムネなどは一度名前を聞いたら忘れられない商品として有名で、実際にこれらの飲み物を飲んだ人もかなりいるはずです。
当然、飲料メーカーということで基本は水という考え方がぶれることはありません。
衛生管理を徹底的に行った上で製造されている飲料の中には世界食品オリンピックとも言われるモンドセレクションで金賞を受賞した商品も数多く存在します。
このことからも、木村飲料の飲み物は品質の高さがうかがえます。
木村飲料を継承する前に学習塾を経営
木村氏が会社を継いだ時逆風下にあったのをどうして継ごうと思ったのかと言うと、小さい頃からずっと会社を継ぐように言われて育ってきて配達などを手伝っていたそう。
将来は父親のもとで働くのだろうと漠然と思っていた彼は大学時代に学習塾の経営を始めます。
生徒数も50人程度おり、ピーク時は会社員の5倍ほどの収入を得ていたというから驚きです。
家業を継承したとしても、この学習塾を経営しているため何かあっても収入が確保できるという気持ちがあったそう。
ただ、学習塾の経営は木村飲料の仕事が忙しくなったため30歳の頃に辞めたそう。
40歳頃になるとまた経営を始めたと言います。
本気で木村飲料を経営しようとしたきっかけ
入社してすぐ最初の転機が訪れたと言います。
その転機とは父親と共に三重県の同業他社の訪問をした時だそう。
その企業は木村飲料と同様の中小企業だったのですが、大手メーカーの下請けをやっているのと同時に小売店に商品を直販していたのだとか。
それによって売り上げを伸ばしているのを見た彼は中小企業であってもやり方によって生き残れるのだと実感したと言います。
地域に恩返ししたい
木村飲料は近々3つめの工場を新設する予定があり、そこでラムネを製造しているのを見学できるようにし、観光できる工場にしたいと考えているそう。
現在、社会科の授業で小学校に出向き話をするというのが増えているそうで、その関係で小学生たちが木村飲料の工場にやってきて見学することが増えているそう。
そういった機会が今後増えていくことが彼にとっての幸せだと言います。
現在、木村飲料では彼の長男が入社し事業を継承する準備に取り掛かっています。
今後、彼自身がやりたいことは地域にさまざまな恩返しをすることだそう。