どこにも負けない“おもてなし”をお届けする
2016.9.29 サービス沖縄の飲食業界で、どこにも負けない“おもてなし”を届けたいという奥間氏
プロフィール
奥間 弘子
株式会社碧 専務取締役
1947 年 沖縄県那覇市生まれ
1967 年 沖縄工業商事株式会社入社
1973 年 株式会社共栄ミート入社
1987 年 神谷会計事務所入所
1999 年 鉄板焼きステーキレストラン碧 開業
2005 年 株式会社碧設立 専務取締役就任
ステーキでおもてなし
沖縄には独特のグルメがあるが、それらの伝統料理のほかに沖縄第二の食として牛ステーキがある。
戦後アメリカからもたらされた食文化ではあるが、そこにおもてなしの要素を加えて、躍進を続けてきた会社が株式会社碧であり、その専務取締役の奥間氏である。
それまでの常識を覆し、付け合わせに沖縄の食材を出して勝負したかったという。
炊き立てのごはんと沖縄の食材を提供することで他店と差別化を図ったステーキハウスは、最初は人通りの少ない場所にわざわざ出店した。
最初の半年は赤字だった
オープンから半年は赤字だったという
人通りの少ない場所に出店したのだから、何よりも客さんにわざわざ行ってでも食べたいと期待されるような店にしなければならないと考えていた。
当初、客が少ないからと言ってもそこで腐ったりはしない。
来店してもらった客にたいして、とにかく満足してもらうことを心がけたという。
そうしているうちに、徐々にサービスが浸透し、半年後からは業績は好転してきたと話す。
ビジネスとしては考えない
“おもてなし”を届ける店を経営しているが、それをビジネスとしては考えていないと話す奥間氏。
「私は、“おもてなし”を商売では考えていないんですよ。自分の家庭にお友達が来たときに、『いらっしゃい』と迎えるウェルカムの気持ちと一緒です。これを発揮するには、女性が向いていると思うんです」
この言葉の通り、株式会社碧には女性の正社員が多い。
しかも、役割分担せずに調理・仕込み・接客の全てを一人の人間が行えるように一年間かけて新人を教育するという。
沖縄から飛躍して
沖縄から飛躍して東京・大阪に進出したステーキレストラン碧は、そこでも受け入れられ躍進を続ける。
2013年にはTOKYO PRO MARKETにも上場したが、これは社員のためであるという。
「お店の運営について、女性中心で、しかも正社員で行っています。会社としては社員に永く勤めてもらい、勤め上げた後には退職金もちゃんと出したいと思っています。
そのために、退職金制度を設け、お金を積み立ててもいます。
ただし、その額は一部上場企業に並ぶほどには至っていません。
また、在職中も社員には豊かな生活を送ってほしいと思っていますが、それぞれが給与の中から貯蓄するだけでは限界があるとも思います。
であれば、社員の資産形成を行うために株式市場を活用するのはどうだろうかと考えたわけです。
従業員持株会やストックオプション制度などを活用すれば、企業の成長と共に社員の資産形成に貢献できるのではないかと考えています。」
これは奥間氏の考え方に共感して、それを実践した株式会社碧の代表の西里氏の言葉だ。
今後も、“おもてなし”を基軸にした店舗経営を続けていこうとする奥間氏。
とにかく真心を込めて、おいしいものを楽しく食べていただくことを一生懸命に心掛けてきました。
参考:
http://www.jpx.co.jp/listing/ir-clips/interview/detail/3039.html