リーダーと経営者を育成していく!高砂電気工業株式会社浅井直也

2019.3.29 IT・WEB

 

会社員から転身し父親の事業を継いだ浅井氏。

国内シェアの6割を誇る高砂電気工業の今後の課題はリーダーと経営者の育成だと言います。

 

 

浅井直也氏プロフィール

 

1960年生まれ。

大学卒業後、放送業界に入り1992年高砂電気工業に入社し、2002年代表取締役社長に就任し現在にいたります。

 

会社員から社長業へ

高砂電気工業は彼の父親が創った会社で、彼が大学を出てテレビ局で働いていた頃、父親から会社を存続させるため事業を継承して欲しいと言われ、会社員を辞め継ぐことにしたと言います。

 

 

自動分析装置の国内シェアナンバーワン

 

高砂電気工業は日本で自動分析装置が生産され始めた頃から分析機械用に特化したバルブを設計、開発をスタートさせた企業です。

自動分析装置の分野では日本で先駆けとなる企業で、6割のシェアを誇っています。

そのため、日本の主要分析メーカーのほとんどは高砂電気工業と取引があると言います。

高砂電気工業の長年にわたるカスタム対応から誕生した製品のラインナップは幅広く、現在5千機種を超えるそう。

その対応力の高さから流体制御のコンシェルジュと言われています。

 

また、対応力の高さは世界に認知されており、売り上げの4割は輸出だそうで、連日世界各国から問い合わせが入るほど。

今後、グローバルレベルで品質性の高さと高い性能性を持つ製品によってグローバル社会へ貢献したいと考えています。

 

 

 

課題はリーダーや経営者の育成

 

高砂電気工業の今後の課題としてはまずリーダーシップを取れる人材を育てることが挙げられます。

そのためにはリーダーとしての経験を持つことが重要で、そういった機会を設けるためにも事業部を分社化しアメリカの現地法人を設立しようと考えているとか。

そのことで企業のリスクの分散や経営リーダーの育成を図りたいと考えています。

 

次に、課題となるのが事業を継承するための経営者の育成。

彼は60歳を目前にしており、60歳で社長職を退任すると決めているそう。

そのためにも、退任するまでに後継者を育成する必要があるわけです。

さらに、分社化する際もその会社それぞれに社長が必要となるのは明らかです。

 

最後に、製造原価率が年々増加していることから少量多品種と生産技術の強化に対応すべく自動化が必要だと考えます。

デジタル技術を活かしてチェック体制を強化しできるだけヒューマンエラーをなくしていきたいと痛感しており、今後も人間が主導の生産体制が中心にはなるもののデジタル化の推進を行っていくと言います。

また、分析機器をメインにしつつ新規事業を展開していく予定です。

現在、細胞から宇宙までを合言葉にしていますが、今後は航空宇宙分野や再生医療分野に力を入れていきたいと言います。

将来的に流体制御事業を行う複数の子会社を持ちリーダーが活躍できる体制を整える予定です。

そのことで働きがいを創り出し、規模が小さいながらも輝ける企業集団へと成長していきたいと考えます。