ワーク・ライフバランスに取り組むことでコスト削減につながる!株式会社ワーク・ライフバランス小室淑恵

2016.9.30 その他

ワーク・ライフバランスの小室氏は起業前に育児経験者の女性の話を聞き、ワーク・ライフバランスを広める必要があると考えたそうです。 

小室淑恵氏プロフィール

1975年東京都生まれ。

大学卒業後化粧品メーカーに就職。

その後、2006年に株式会社ワーク・ライフバランスを設立します。

起業したきっかけ

小室氏は起業前育児経験者の女性に話を聞き、時間の制約がある働き方が認められないため退職に追い込まれキャリアをストップせざるを得なかった人を数多く見ました。さらに、パートナーに育児についての悩みを相談しようとしても帰りが遅く精神的に追い込まれてしまい、子どもを叩いてしまった女性もいたそうです。それを聞き、ワーク・ライフバランスを広める必要があると痛感します。

これからの時代は育児休暇を取る女性の数が介護休暇を取る男性の数を上回ると言われているそうです。つまり、時間的に制約のある従業員は男性女性に関係なく特別な存在でもなく、当然の存在・・となるわけです。

日本社会が抱える問題である育児やメンタル、介護などの問題の根本にある長時間労働問題ですが、ワーク・ライフバランスはそういった問題の解決策として取り組むべき問題へと変化を遂げ注目を集めているのです。

ワーク・ライフバランスに取り組む企業に伝えたいこと

さまざまな企業にワーク・ライフバランスについてのアドバイスに伺うと、人事部の方から言われる言葉が必ずあるそう。それはわが社は特殊なので他の会社のようにワーク・ライフバランスに取り組むのは難しい・・ということで、ほとんどの企業の担当者がそういうそうです。

ですが、これまでワーク・ライフバランスに取り組んできた企業はどんな人でもできるような単純な仕事をしているから取り組めた・・ということではなく、逆にそうではないため社員それぞれのスキルやノウハウが流出しないよう、ワーク・ライフバランスを促進させようと努めているのです。だからこそ、そういった特殊だからワーク・ライフバランスに取り組めないなどという考え方から脱するべきです。

ある3千人規模の企業の例ですが、1人当たり1時間毎日の残業を減らすと総額9億円のコストを削減することができました。これは驚くべきことですが、ほとんどの企業はワーク・ライフバランスを行うことでコストを削減できるとは思っていないようです。

このような無駄なコストは商品やサービスにすべて転嫁されてしまい、企業自体の競争力に悪影響を及ぼします。

つまり、ワーク・ライフバランスに取り組むということは社員だけでなく、会社の利益につながる・・という気持ちをしっかり持ち取り組むことで、経営者からの信頼や理解が得られるはずです。

今後株式会社ワーク・ライフバランスの力を必要とする企業はますます増えることでしょう。