一生ハングリー精神を持ち続けるクォンタムリープ株式会社出井伸之

2017.7.21 サービス

クォンタムリープ創業の出井氏が起業家に必要なこととはハングリー精神、謙虚さ、夢。
彼の考える日本の産業界の課題とは。

出井伸之氏プロフィール

1937年東京都生まれ。

1960年早稲田大学卒業後、ソニー入社。主に欧州での海外事業に従事。

オーディオ事業部長、コンピュータ事業部長、ホームビデオ事業部長など歴任した後、1995年社長就任。

日本の産業界の課題

彼の考える日本の産業界の課題とはいったいどういったものなのでしょうか?
世界はヨーロッパやアメリカを中心として動いてきましたが、アジア中心になりつつあります。
日本に必要なのは競争ではなく共創関係を築くことです。

彼はこれまでも日本の企業に必要なことは大転換だと言ってきましたが、その理由はこのままだと日本企業のシェアは世界に奪われるのは目に見えていたからです。
戦後日本は成長し続けてきたものの、ヨーロッパやアメリカなどのマーケットに対する東洋の工場に過ぎなかったからです。

われわれは努力をし続けメイドインジャパンの価値を高めてきましたが、最近では中国や韓国などの品質も追随してきています。
つまり、日本企業は新しい成長戦略が必要で延命措置ではもうだめなのです。

起業家するなら世の中の役に立つ人に

起業家したい若者に言いたいことは何が好きで何がしたいのか、どんな人になりたいかを追い求めて欲しいと考えます。
それによって気づきを追求すれば、なんとも思っていなかったような情報でさえも自分の身についてくるはず。

起業しようと考えているのであれば、世の中の役に立つことを考えることが大切です。
つまり、お金もうけだけを考えるのではなく社会貢献を最優先に考えてほしいのです。
そうすれば、結果的にお金が儲かるはずです。
お金を儲けること以外に自分の行動を突き動かすものがないとなれば、起業できたとしても成功するはずがありません。

ハングリー精神を持ち続けてほしい

最近ベンチャー熱がある程度落ち着いてきているため、いいベンチャー企業が生まれるチャンスの時期でもあります。
今後バランスの取れた素晴らしいベンチャー企業が生まれてくると彼は信じています。

成功の定義なるものをよく耳にしますが、それにも彼は疑問を持っています。
会社を興してまとまったお金が貰えるようになれば成功と言えるのでしょうか?
手にしたお金を元に次のチャレンジをすることこそが大切で、起業家であればさらにチャレンジし続けることが重要なのです。

亡きスティーブ・ジョブスも同様のことを言っています。
人間はハングリー精神がなくなれば終わりで、ゼロから起業するのは大変だとよく言われますが、かと言って引退し毎日ぶらぶらしているなど無理なことです。
それも一つの生き方と言えばそうですが、常にハングリー精神を持ち続け新しいことにチャレンジし続けたいと考えています。

つまり、生涯チャレンジし続けることこそが彼の生き方であり、
若い起業家の方にはハングリー精神と夢、謙虚さを持ってほしいと願っています。

全て持つのは難しいかもしれませんが、どれかだけでも持っていることが成功する鍵だと言えるでしょう。