何に対して情熱を燃やせるか
2017.9.26 IT・WEB何に対して情熱を燃やせるかが一番大切だと語る片岡氏は大学3年で起業し、不動産業界でITを使い、顧客の仲介手数料を減らす手伝いをしている。
■プロフィール
片岡 拓
株式会社ハイタイム 代表取締役
経営者の価値観
人の価値観はそれぞれであるが、経営者の価値観もまたそれぞれだ。
株式会社ハイタイムの代表片岡氏は、何に対して情熱を燃やせるか、が一番大切だと語る。
多くの経営者も似たような、しかし、少しずつ違う価値観を抱いていることが多い。
彼らは失敗して経済的損失を被ることを恐れないのは、チャンスに飛び込まない機会の損失のほうをより恐れているからだ。
片岡氏の考え方もこれに近い。
おそらく日本の平均寿命からだろう、自分の年齢をそこから引いて寿命を逆算して、残された少ない時間の中でなにができるかを考えているという。
片岡氏は、事業についてこう語る。
巻き込む仲間も選べて、やる事業も選べて、どういう経営判断をするのかを選べるということが、一番他人の人生に振り回されないで、自分の人生が進めるというところが、一番楽しくかつ辛くでも辛いから楽しいみたいなところです。
失敗と成功
そんな片岡氏だが、やはり失敗と成功はある。
大学の同級生7~8人と創業し、みな無給で働いていたが、売り上げも熱意も足らず、彼らが就職してしまったことを語る。
また、採用でも同様の経験があるという。
価値観が合わずに採用者が辞めていってしまったことも何度かあるそうだ。
組織的な課題も発生するが、時間は本当は営業課題や戦略課題に割くべきだったと反省する。
また、ITを使った集客の一つのSEO対策がある。
しかし、これらは外部に任せて、そのもととなる自分たちの強みを磨けたことが今日につながっていると語る。
本当のリスク
片岡氏はリスクについての考え方も面白いものがある。
個人に関して言えば、片岡氏は安定志向の人間だという。
起業家や経営者と言えば、リスクを恐れずに突き進むイメージがあるが、話を聞くとなるほどと納得させられる
企業の寿命がどんどん短くなっていく中で、自分に力を付けないことがリスクだと思っています。起業することがリスクなのではなくて、自分が力を付けないことがリスクだと思っています。
また経営に関しても同様だ。
短期的なリスクは長期的な安定を、逆に短期的な安定は長期的な視点に立てばリスクになり得るという。
事業の視点
ビジネスのセンスのもっとも大きなところは何を仕事にするか、どんなモノやサービスを提供するかというところにある。
その点でも片岡氏はユニークな考え方を持っている。
片岡氏は自ら、誰もやりたがらない仕事を選んで、それをビジネスにするのが良いと考える。誰もやりたがらないからこそ、ビジネスとして未完成の部分もあり、そこが商売として成り立つ部分でもあると語る。