安心してお菓子屋さんが経営できる社会づくり!株式会社たこ満平松季哲

2019.3.22 小売・卸

 

 

父親が子どもの頃食べ酢だこがきっかけで創業されたたこ満。

父親から経営を受け継いだ平松氏はお菓子屋さんが安心して経営を続けられる社会を構築したいと努力を続けます。

 

 

平松季哲氏プロフィール

 

1952年静岡県生まれ。

商業高校卒業後東京の洋菓子店に勤務。

3年間の修行の後、菓子店を営む実家へ戻り1977年たこ満を株式会社化。

1990年代表取締役社長に就任し現在にいたります。

 

 

 

父が子どもの頃友人の家で食べた酢だこが原点

 

彼の父親は小さい頃、友だちの家で酢だこを食べこんなにおいしいものを多くの人に味わってもらいたいという気持ちからた他己を満たすという意味を込め、たこ満を創業。

父親の菓子作りに対する真摯な姿勢を彼は子どもの頃から見て育ったと言います。

お菓子を作ることは世の中の人を幸せにすることのできる仕事だと信じていたそう。

 

 

その後彼は高校を卒業すると実家の家業を継承し菓子作りを始めます。

その後、5億円企業へと成長させるべく事業を展開し続けますが、事業は始めから順調だったわけではなく、新しく浜岡にお店をオープンさせた頃は1年でほとんどの従業員が辞めたのだとか。

 

 

 

地元の高校生からもらった手紙が宝物

 

彼は経営理念としてひとりのお客様の満足とひとりの社員の幸せを掲げて仕事をしています。

 

また、お菓子屋はお客さんが一度不満を感じればもう次はないということに気づきます。

そういった経験を経て、お客様一人一人に満足を追い求めることや、社員とのコミュニケーションを大切にすることをコンセプトにし、現在の経営理念を掲げるようになったのです。

 

また、日ごろの平松氏は朝5時半には会社に来て工場を見て回り、全てのお店から送られてくる日報を見て、7時にそれぞれのお店に出る便に合わせ返事を書いているというから驚きです。

経営者でここまでやっている人はそう多くはないのではないでしょうか?

さらに、彼から社員の人たちへ手書きで書いた手紙を給料袋に入れたり、社員の両親へバースデーカードを入れたりしているとか。

 

また、地元の高校生からもらった手紙を宝物にしていると言います。

その高校生からの手紙には以前のたこ満の社員さんたちは明るく挨拶をしてくれたのに、今の方たちは挨拶してくれない。

以前のようなたこ満に戻ってもらいたいという内容だったのです。

この手紙の内容は社員全員に共有されたそうで、現在のたこ満が忘れてはならない大事な宝物になっていると言います。

このように、彼自身欠点は素直に欠点として受け止めて今後の戒めとなるよう全社員と共有していこうと努めています。

 

 

お菓子業界の新しい未来のために

 

現在、お菓子業界は非常に厳しい状況下にあります。

過去お菓子屋は7年間で7千店もが閉店していると言われており、今後加速すると予想されます。

こういった中で日本中のお菓子屋さんと連携し、お菓子屋を経営する人たちが安心して事業を継続できる社会づくりを行いたいと考えているそう。