成功を積み重ねない意識
2017.6.26 サービス日本のモノづくりに欠かせない機械設備。それに必要な工場用水や洗浄装置のメーカーとして株式会社アメロイド日本サービス社はサービスを展開する。
■プロフィール
中里 哲之
株式会社アメロイド日本サービス社 代表取締役
液体洗浄装置メーカーの老舗として1959年に創業した株式会社アメロイド日本サービス社、の3代目の社長
社長就任時からさまざまな社内改革に手をつけ、業績も堅調に拡大
今後のさらなる業容の拡大を見据えている
支えるもの
モノづくりの現場に欠かせないのが「設備」だが、それも単体で完成して動作しているわけではない。スポーツ選手が、トレーナーや栄養士、所属チームなどのサポートを受けて活躍するように、工場設備もそれをサポートしてくれる存在がある。
例えば、工場用水や機械油。それらは機械や装置を使えば使うほど、油や鉄が混じって汚れていく。交換することも可能だが、洗浄装置をつけておけば、常にきれいな状態を維持できる。
逆に、汚れがひどくなればそれは結果として装置の故障の原因ともなりうる。
株式会社アメロイド日本サービス社は、洗浄装置のメーカーとして顧客の環境改善やコストダウンに貢献している。
代表の中里氏が率いるのは、そういう会社である。
商品力と人財力
株式会社アメロイド日本サービス社は60年の歴史を持っているため、事業を継続する過程で顧客からの要望を十分に反映した品質の商品がそろっていると中里氏は言う。
また、社員の育成にも力を入れており、営業職は顧客の持つ数多の課題を頭にインプットしているため、顧客にとって最適な提案ができることが強みだという。
また、従業員たちが日ごろから、顧客への貢献を目的として働くモチベーションを得られるように様々な方法を講じている。
入社後全ての現場を経験する研修プログラムや、エンジニアが営業と一緒に顧客の下を訪ねることもあるという。
一般的には、エンジニアが顧客と接する機会は少ない。よって、営業がとってきた仕事を何となくこなしていたエンジニアもその先にある顧客の顔を思い浮かべることができ、モチベーションにつながるという。
成功を積み重ねない
山里氏が大切にしているのは、成功を積み重ねないということだ。
成功体験というのは、確かに武器になる。
一度敷いたレールの上を走るように、スムーズに事を進めることができるようになる。
しかし、時代が変わった時や新しい方法を試そうという時には、それはもろ刃の剣となる。
かつての自分の栄光を忘れることができずに、同じやり方に固執してしまう経営者は多い。
今までの成功にとらわれず、もっとよい方法があれば、今までの成功は崩してでも、すぐにその新しい方法を取り入れるような柔軟さを大切にしています。
より安定した経営基盤を作るために、業界初の取り組みやサービスを実施することもいとわない。料亭でも老舗と呼ばれる店ほど新作を出したり、メニューの改善に余念がないというが、創業60年の老舗メーカーも同様のようだ。
参考:
http://www.nippon-shacho.com/interview/in_ameroid/