窮地に陥ったときこそ自分の状況を「笑う」

2016.8.29 その他

「お取り寄せネット」というサービスを通じて、全国のオンラインショップの集客やPR,ブランディングなどを支援するアイランド株式会社の粟飯原氏。

プロフィール

粟飯原理咲

アイランド株式会社 代表取締役社長

NTTコミュニケーションズ株式会社先端ビジネス開発センタ
株式会社リクルート次世代事業開発室・事業統括マネジメント室勤務
総合情報サイト「All About」マーケティングプランナー
として活躍

2003年 アイランド株式会社代表取締役

日経ウーマン誌選出「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」2000年度ネット部門第1位
2003年度同賞キャリアクリエイト部門第6位受賞

日々の生活を豊かにするサービス

毎日の暮らしの中にも、人々の様々な価値観が存在する。
そのひと独自のライフスタイルを大切にしながら、それによりそうように「お取り寄せネット」「レシピブログ」「朝時間.jp」といった暮らしの領域での情報を発信し、人々の生活を豊かにすることに誇りを持っているというアイランド株式会社の粟飯原氏。

その始まりは、オンラインショップの黎明期にあった。

配属先が思っていた場所と違っていた

もともと、大学時代にケーブルテレビの仕事をしていたという粟飯原氏。
その仕事が楽しくて、卒業した後も同じ仕事がしたいと、日本電信電話株式会社(現:NTTコミュニケーションズ)に入社したが、そこは自分が思っていた場所とは違っていた。

新入社員が各部署に配属された後に、自分のやりたいことと違っていたなどという話はよく聞くが、粟飯原氏のそれも同じだった。

1996年当時はインターネットが爆発的に広まるもう少し前の時期に当たる。徐々に増え始めていた、オンラインショッピングや電子マネーを先駆けて実験検証する部署であるマルチメディア情報流通推進部。

そこに配属された粟飯原氏は、大学院を卒業してプログラミングを行える同期に囲まれて頭を抱えていたという。

しかし、それが逆に強みにもなった。
出来上がったシステムを見ると、素人の自分からでは疑問に思う点が多々ある。
いい意味で消費者としての視点を持っていた粟飯原氏は、知人の勧めもあって、消費者の意見を交換できるコミュニティーを作った。

その中で話し合ったことを、社内外で発表すると、自分は消費者の専門家として一目置かれるようになったという。

出向と独立

その後、出向先で新しいメディアの「よせがきコム」を立ち上げた後、知人に誘われてリクルートへ転職。
それはシステムよりもコンテンツを作りたいという思いからだった。
ささらにAll Aboutというポータルサイトへの出向もあり、実践しては修正してまた実践する日々を繰り返す。

その頃になると粟飯原氏は新しいアイデア「おとりよせネット」を思いつく。
出向が説かれるタイミングで、仲間と共に独立して、アイランド株式会社を立ち上げた。
「おとりよせネット」は順調に成長し、その他のサービスも展開する。

東日本大震災の時は、運営しているレシピサイトに、投稿者が「幸せな食卓をアップするのはどうか」との自粛の声も多数届いたが、粟飯原氏は社内で出たアイデアの「火も電力も使わずにできるレシピ」を集めることを実践し、それはあっという間に集まり、書籍化された。さらにその印税はすべて寄付する。

そんな粟飯原氏は経営者として、窮地に陥っている時こそ、「笑う」ことを心がけるという。

参考:

https://www.pr-table.com/ai-land/stories/1011
https://www.ai-land.co.jp/