経営者は万能である必要はない!株式会社ラクーン小方功

2017.5.12 サービス

株式会社ラクーン小方氏は経営者は万能である必要はないと考えています。
そんな彼の経営哲学とはどういうものなのでしょうか?

小方功氏プロフィール

1963年生まれ。
1993年にラクーントレイドサービスを創業し、1996年株式会社ラクーンに組織変更、代表取締役に就任します。
2013年代表取締役兼SD統括本部長に就任し現在に至ります。

起業するまでの経緯

大学卒業後すぐに起業したいと思っていたものの、親を安心させようとコンサルティング会社に就職を決めたそう。
入社してみるといい会社で素晴らしい人材が多かったものの、起業したいと思う気持ちをおさえることができず、数年後に退社します。

その当時まだ起業はリスクが高いと思われていましたが、小方氏はその反対の考えで、大企業で働いていれば安心などとは思わなかったそうです。

大切なのは組織や資格などがなくても、一人で生きていける力を若いうちに手に入れることだと考えたのです。
つまり、自分自身が持っている力を全て確認してみたいという気持ちになったのでした。

会社の中で大切にしている文化

小方氏が会社の中で大切にしている文化とはどういうものなのでしょうか?

以前は地位、お金、名誉に分けられた成功の定義ですが、今は人それぞれそれが違っています。
さまざまな価値観の人たちが自由に働くためにはフラットな組織を作っていくことが大切で、そのためにも必要な経営者の役割について彼は皆に声掛けする役割だと考えています。

たとえば、皆にキャンプに行こうと声掛けするとしましょう。
そうすると、キャンプにおすすめの場所を知っている、料理が得意など、それぞれ得意とすることを持ち寄るでしょう。
人間には生まれもった才能や適性がありますが、大切なのはそれぞれの点数や順位をつけることではなく、得意なものを自然に持ち寄ることのできる組織づくりだと考えます

起業する人に伝えたいこと

彼が起業しようとしている人に伝えたいこととは経営者は万能である必要はなく、無力な部分をしっかりと認めて頼れる人にお願いをし感謝することだと言います。
その時、上下関係にとらわれない信頼関係が初めて生まれるはず。

ただ、この仕事をしたらその先にはどういった可能性があるのかなど将来のビジョンを相手に分かってもらう必要があります。

そうすれば、社員はいつもどきどきわくわくしながら仕事をすることができるはずです。
これこそが彼の経営哲学そのものだと言えるでしょう。

この経営哲学なくして組織をまとめ上げるのは不可能だと考えています。
小方社長が初めて社員を採用したのは会社を興してから7年後だったそう。

さらに、彼は最近の若い起業家には多額の資金を集め多くの人材を集めて最初から大きな事業を始めようとする人が多いことに疑問を感じているそうです。
彼の経営哲学を参考にどれほどの若手が起業していくのでしょうか。