近未来の働きかた

2016.12.6 サービス

秋好氏はランサーズという会社とサービスを通して、近未来の新しい働き方を提唱する。

■プロフィール

秋好陽介
ランサーズ株式会社 代表取締役社長

新しいビジネスの宿命

新しいビジネスは認知されるのに時間がかかってしまう。
確かに先行者利益も望めるが、立ち上げるまでに資金にしろ、労働力にしろかなりのものが必要になってくるのは否めない。
少しずつ、ビジネスの価値を認めてもらい、社会に浸透させるにはどうしても時間がかかるのだ。

WEB上でランサーズと言う企業と個人をつなげるサービスを行っている秋好氏もまた同様だった。
日曜日の夕方に、アニメ『サザエさん』を見て、休日が終わり、仕事が始まることを憂鬱に感じる症状を、サザエさん症候群と言うが、秋好氏も月曜日が来るのがつらい時期もあったという。
2年間はつらかったと語るその顔には苦笑いが浮かぶ。

近未来の働き方

ランサーズと言うサイトは、現在では30万人のフリーランサーと企業をつなぐサービスとなっている。

企業は、不特定多数の個人か、あるいは検索して条件が合致した個人に対して仕事の依頼を出す。
個人=ランサーがそれを受諾すれば、契約が成立するという仕組みだ。
発注側が先に仲介役のランサーズに入金を済ませてから、仕事を開始するような立場の弱い個人を守る仕組みもいくつか組み込まれている。

これらはすべてネット上で完結するので、実際に発注者と受注者が顔を合わせることもない。

近年では、大企業の倒産も珍しくはない。
グローバル化した経済化では、世界で起こった事件が国境を越えて伝播する。
そのため、リーマンショック・サブプライムローンなど記憶に新しいが、それらが日本に及ぼした影響も大きかった。

これからは会社が個人を守り切れなくなる時代になる。
その時に、個人でも働ける場所が必要になってくる。
ランサーズというサービスサイトはそれを提供してくれると言える。

これからの展望

個人が仕事を得て活躍するサービスは海外にも存在する。
このようなサービスをクラウドソーシングと言うが、海外のほうが実は進んでいる。
市場全体で5000億円とも言われており、これは日本の市場の10倍以上の規模がある。
また、アメリカからフィリピンやインドなどの別の英語圏の国に発注がいくなど、動きはダイナミックである。

世界の動きを見ていると、日本国内だけとはいえ、まだまだクラウドソーシングの需要は伸びていく可能性がありそうだ。

また、現在ではランサーズにはWEB系のプログラミングやコンテンツ作成、ロゴ作成などの仕事が寄せられるが、これからは士業向けの仕事も扱っていきたいという。
現在のランサーの7割が地方在住であるが、同じように地方で仕事を探している士業に対してもアプローチしていく構えだという。

正社員・派遣社員・アルバイトとはまた違う、ランサーズと言う新しい働き方を提供していきたいと語る。

参考:http://logmi.jp/27773