iPadで視覚障がい者をサポートしたい!株式会社 Studio Gift Hands三宅琢
2016.8.2 その他眼科医の家に生まれた三宅氏は産業医と起業家として活躍しています。
そんな彼がiPadに注目した理由とは?
三宅琢氏プロフィール
1979年愛知県に生まれ、2005年医大を卒業後眼科勤務などを経験し、2014年に株式会社Studio Gift Handsを起業します。
現在、産業医としても活躍しています。
眼科医から産業医になったきっかけとは
三宅氏が眼科医から産業医になろうと思ったきっかけとはどういったものだったのでしょうか?
三宅氏は眼科医一家に育ち、当然のように眼科医になろうと思ったのだそう。ですが、ある時ほとんどの医師たちのキャリアプランに自分が目指したいと思っている道がないということに気づきます。周りを見渡してみても、あんな医師になりたいと憧れるような医師はいませんでした。
彼は眼科医になった後、二つの壁にぶち当たったそうです。
まず、ずっと治したいと思っていた病気が現代の医学では治療できないという医療の限界があることを知ったこと、もう1つは緊張すると手が震える癖があるため手術には向かない・・ということを自覚したことです。眼科医として外科手術をするのは不可能だと思い悩み続けた結果、原点に戻ったそうです。
こうして進路に迷っていた彼が参加したのが産業医の研修会だったそうで、産業医の素晴らしさを知って非常に衝撃を受けたのです。
産業医は手術もしなければ薬も使いません。
それなのに、人間だけでなくその企業まで治す・・というのを聞いてこんなに素晴らしい職業があるのか!と感じたそうです。彼は博士号と眼科専門医とをベースにして産業医として働くことでさらに仕事が面白くなるのではと感じ、この仕事に無限大の魅力を感じたのです。
iPadに注目した理由とは
視覚障がい者とiPadとは遠い存在のように感じますが、どうして彼はiPadに注目したのでしょう?
iPadに注目した理由は視覚障がい者向けの機器ではないことでした。iPadは最新モデルが発売されるたび人気の集まる機器で、世界中で多くの人が使用しています。iPadを視覚障がい者が使っている時に使い方や設定に困ったら、このiPadを見てもらえますか?と近くにいる人に気軽に聞けるのは広く使われるようになった機器だからでしょう。
もし、このiPadが視覚障がい者向けの機器だったら、そんな風に気軽に聞くことができないはずです。それに、iPadが見た目がいいということも理由の一つです。一般の人が使うものなので、視覚障がい者専用の機器とは違って外で使った時に人の目線が気になることがありません。
彼が医療とは全く関係のないiPadを広める理由は以上です。将来的にはさらに視覚障がい者の方がもっとiPadを活用できるよう開発を続けていきたいと考えているそうです。三宅氏ならその夢をかなえられるのは間違いなさそうです。
視覚障がい者にとって明るいニュースが聞ける日も近いでしょう。