スモールビジネスが強く、かっこよく活躍する社会

2016.9.6 未分類

海外に比べて、遅れていた日本のオフィスを、より効率化することで余剰を生み出し、企業独自の強みを磨く時間に充てることができる。そんなサービスを佐々木氏は提供する。

■プロフィール

佐々木 大輔

freee株式会社 代表取締役

一橋大学商学部卒
博報堂、投資ファンドのCLSAキャピタルパートナーズにて投資アナリストを経て、レコメンドエンジンのスタートアップであるALBERTにてCFOと新規レコメンドエンジンの開発を兼任。
Googleで、日本およびアジア・パシフィック地域での中小企業向けのマーケティングチームを統括。
2012年7月freee株式会社を設立。

当時の日本の現状

起業家に必要なものの一つに課題発見力をあげてもよいだろう。
社会に何らかの問題があり、それを解決できる手段を提供することで顧客から報酬を得る。
ビジネスの基本だが、あのGoogleでマーケティングを行っていた佐々木氏が見たのは、日本のオフィスの時代遅れの現状だった。

佐々木氏がFreeeを創業した当時、2012年でも、ファックスを使って仕事をしている会社が山ほどあったという。クラウドを使用している会社は全体の17%であり、かなり低い数字。
外国人の上司がオフィスに来た場合は、その全時代的なやり方に驚いたという。
海外の新聞も日本のオフィスの時代遅れな様を報じたことがあったという。

佐々木氏が提供しているのは、スモールビジネス、ちいさな会社やオフィスが無駄なく効率的に機能するためのプラットフォームの提供だ。
現在はクラウドで会計、給与計算などのサービスを展開している。

遅れているのはオフィスだけではない

そもそも、これほど日本のオフィスが海外に後れを取っているのは、なぜだろうか。
オフィスで働く側の意識の問題だろうか。それが、オフィスの効率化を妨げていると考えることもできる。

しかし、佐々木氏の考え方は逆である。
オフィスが前時代的なのは、オフィスを効率化するプラットフォームを提供する側の問題だという。

佐々木氏は自社の創業当時を振り返る。
中小企業向けのクラウドサービスなど、そこで働く人間にはうまく使いこなせない、理解もできないだろうと言った考え方があったようだ。

遅れているのは、オフィスだけではないようだ。
日本の金融機関やベンチャーキャピタルは、赤字でも成長途中の企業を評価するノウハウがないと語る。
Freeeが資金調達を行う際にも、米国のベンチャーキャピタルに正当に評価して、資金調達を行ったそうだ。

個が強くなる時代

過去には、インターネットのセキュリティ問題なので、クラウドの使用をためらう企業も多かった。

しかし、最近になってこの流れは変わってきており、逆にクラウドにないほうが心配だとする意識も芽生え始めているという。
佐々木氏は、社会の変化を見つめながら、これからは個が強くなる時代だと語る。
バックオフィスの業務をAIなどが担当することで、中小企業、個人企業など、あるいは個別の分野に特化した強みをもつ小さな集団がさらに独自の強みに磨きをかけて、活躍する時代がやってくる。

Freeeは、そんな個人事務所、スモールオフィスなどをの経理や労務などをサポートするプラットフォームを提供している。

https://meti-journal.jp/p/111
https://corp.freee.co.jp/company/