「未来の当たり前をつくる」

2017.5.29 IT・WEB

最速で最先端のことをやろうとしているわけではなく、ただ、世界に浸透しつつある明日のデファクトを作りたいと話す多田氏。

プロフィール

多田 英起

ナーブ株式会社 代表取締役

1979年生
兵庫県西宮市出身。
BPOサービス・システム開発の株式会社エーピーコミュニケーションズ入社
社内ベンチャーとして2015年10月 にナーブ設立
2016年 第三者割当増資を実施し、VR事業のスピンアウトする形で独立
現在事業の急拡大を図っている。

拡張現実の世界

パソコン、携帯電話、インターネットと世界を変えた波はいくつかあったが、次に来るのはVR、つまり拡張現実であると言われている。

VRはバーチャルリアリティーの事であり、例えばメガネのレンズなどを通してみたモノの情報をレンズに投影するなど、応用は幅広い。
そのVRに焦点をしぼって成長しているベンチャーがある。
それがナーブ株式会社であり、その経営者が多田氏だ。

ゲームは作るもの

多田氏がモノづくりを覚えたのは少年時代の頃。
当時はやっていたファミリーコンピューター、通称:ファミコンが欲しいと父にねだったところ、渡されたのはマイコンだった。

マイコンとは、パソコンの原型とも言うべきものであり、今では知らない人も多いだろう。
多田氏は、これではゲームができないと父に話したところ、帰ってきた答えは「ゲームは自分で作れ」というものだったという。

多田氏は、プログラミングをして、なんとか作ったのが、じゃんけんゲームであったそうだ。

再びものづくりに目ざめた高校時代

成長し、工業高校に進学した多田氏は、そこではあまり勉強をせず、漫画を読んで毎日を過ごしていたそうだ。
しかし、そんな生活にも飽きた頃、「プログラミングでもやってみるか」と久しぶりにやってみたら楽しくて、そこで学ぶ楽しさを覚えたそうだ。

大学は海外に留学。
語学学校を経て、ノースイースタン大学とウェントワース工科大学で学ぶ。
特にノースイースタン大学では、ビジネスが強く、勉強してみたらそちらに興味が移っていった。

失敗の繰り返しの先に

帰国後、大企業に就職した多田氏は、思うような仕事ができずに退職。
そして、その後に入ったベンチャーも経営危機で、再就職することに。
エーピーコミュニケーションズに拾われた多田氏は、3年という期限付きでそこで働くことにした。

しかし、いざ、3年たって退職願を出す時に、何でも自由にやっていいから3か月間がんばらないかと提案され、それに乗ることにした。
様々な事業を行っては失敗を繰り返したが、その中の一つにVR事業があった。

その後、知り合ったアイリッジの小田社長の勧めもあって、スピンアウトして独立した。
小田社長に資金調達を勧められ、多額の資金を得ることに成功。
その後、人材採用などでいくつか失敗を繰り返しながら、サービスを考え抜いて作る。

自分たちが作ったものが世の中のデファクトになる。
それを実感しながら、これからも進んでいきたいと語る。

参考:

http://www.nurve.jp/
https://amater.as/founder-interview/vr-nurve/