社員の知恵をビジネスの柱に!株式会社 神戸デジタル・ラボ永吉一郎

2019.3.8 IT・WEB

 

阪神大震災の年に設立された神戸デジタル・ラボ。

IoTの分野に可能性を感じている永吉氏は社員の知恵こそがビジネスの柱になると実感しています。

 

 

永吉一郎氏プロフィール

 

1962年兵庫県生まれ。

大学卒業後精密機器メーカーへ入社。

1991年父親が倒れたのをきっかけに社長に就任。

阪神大震災後、株式会社神戸デジタル・ラボを設立し現在にいたります。

 

 

阪神大震災の年に設立された神戸デジタル・ラボ

 

神戸デジタル・ラボは阪神大震災の年に神戸で設立した企業です。

1995年11月にWindows95が発売され、またたく間にパソコンがコンピューターシステムの中心となっていきました。

また、その年に神戸で初のネットアクセスポイントが開設。

誰でも気軽にネットにアクセスできる環境づくりが始まります。

 

阪神大震災の際、ネット設備のあった神戸市外から世界に震災の模様がネット配信され、世界中の人たちが被害の甚大さに驚いたと言います。

このことが日本でネットが普及するきっかけとなったのですが、同時にパソコンやネットワークがコンピューターシステムのマーケットを開かれたものにしていきます。

彼はこれからの勝負はモノではなく技術力や知恵だと痛感し、ニーズが必ずあるはずだと確信した結果、会社を設立したのです。

 

 

会社設立当初、彼とアルバイト数名だったそうで、システムのインターフェイス設計や制作、ホームページの制作などを中心に少しずつ業務システム開発へと広げていったとか。

この過程を経た結果、神戸デジタル・ラボはソフトウェアと企画、デザインなどの分野に強い企業として認知度を高めていきます。

 

 

年商100億円企業を目指して

 

今後、神戸デジタル・ラボは従業員300人、年商100億円規模の企業へと成長していきたいと考えているそう。

ただ、単価×社員数で売り上げを決定するようなビジネスではなく、サービス分野のビジネスを拡大することでその目標に近づきたいと言います。

 

当面、サービス事業はセキュリティが中心となりますが、将来的にはIoTの分野にも可能性を感じています。

またIoT事業を行っている企業は多いですが、そのほとんどはお客様の求めるそのものを作るものばかりだと感じています。

 

彼はお客様が求めるもの以上のものを提供したいと考えており、IoT事業をその一つとして考えており、たとえば、近々リリース予定のサービスとしてドアが開いているかどうか、会議室が使用中か空いているかどうか、スイッチのオンオフを一括管理できるクラウドサービスなどがあるそう。

彼は受託開発をビジネスの中心にしている限り、単価×社員の仕事から脱却できないと痛感しています。

将来的にはITの技術力でなく神戸デジタル・ラボが持つ知恵をビジネスの柱にしたいと考えています。

さまざまな業界から一緒にビジネスをしたいと言ってもらえるよう社員それぞれが知恵を出せるよう成長していきたいと言います。