価値あることを正しいやり方で、事業として創造していく

2017.7.26 小売・卸

価値のある事業を生み出し、社会に影響を与える人間になりたいと考える南氏。

■プロフィール

南 壮一郎

株式会社ビズリーチ代表取締役社長
モルガン・スタンレーやスポーツ関連業務を経て、楽天イーグルスの創業に参画。
2009年に株式会社ビズリーチを起業。

6歳から海外暮らし

仕事の関係か、父親の口グセは「世界は広いぞ」と笑って話す南雲氏。

父親が海外の市場を開拓する仕事をしていたため、6歳からカナダのトロントに移住した。
現地で通った小学校は人種もバラバラで、小さいながらに様々な価値観が渦まく環境に身を置き、自分の意志で行動して、存在をアピールしていくことを自然と覚えたという。
加えて、両親から受けた教育も自分の人格形成に大きな影響を与えていると話す。正月の元旦に父親から、手一枚の紙を渡され、そこに目標を設定させられていたという。

このくらいの話なら、他にもありそうだが、その内容がすごい。
今年は何をやるのか、どのように実現するのか、いつまでに達成するのか、を聞かれていたという。

両親のおかげで、挑戦することに躊躇しない性格になれたと南雲氏は振り返る。

株式会社楽天野球団の創業メンバー

そんな南雲氏だが、自身はスポーツ好きであり、学生時代もサッカーに打ち込んでいた。
海外の学生時代もスポーツに打ち込んだあと、モルガン・スタンレーの東京支社の投資銀行部に入社する。

M&Aアドバイザリー業務に携わっていたが、仕事は精神的にも体力的にもタフさが要求されるものだったそうだ。また、主体性を持った働き方や、社会人としての高い基準値を設定することもできたという。

後に、2002年の日韓ワールドカップを見て、好きだったスポーツの仕事をしたいと思い、退職。S-1スポーツを立ち上げ、そののち、楽天の三木谷氏に出会い、2004年には球団の立ち上げを直談判する。

球団事業は初年度の黒字化は不可能とされていたが、それを達成し、さらには球団の社長候補とも見られていた。
しかし、当時は年齢も若すぎたため、一度、外に出ることを提言されたという。

プロフェッショナル向けの求人サイト

2007年に楽天を退社した南氏は、一年間世界を旅したあと、転職活動を再開する。
しかし、仕事探しそのものが非効率で不透明だと感じる。

この時の、不便さが現在経営しているビズリーチが生まれるきっかけになったという。
ビズリーチは、プロフェッショナル人材に特化した転職サイトだ。
企業と転職者をつなぐサービスは日本にもいくつかあるが、プロフェッショナル向けの求人情報はどこにあるかわからなかったという。
人を介してしか情報が出てこないアナログな状況を変えるために、ビズリーチは始められたそうだ。

現在では、日本国内のWebサービスを行っているが、いずれは世界に通用するようなサービスを展開していきたいと話す。

参考:
http://www.bizreach.co.jp/corporate_info/officer/

http://www.works-i.com/research/leader/interview/%E5%8D%97%E5%A3%AE%E4%B8%80%E9%83%8E%E6%B0%8F/