人を大事にしない会社に未来はない
2019.6.11 その他
求める人材が獲得できない、獲得してもすぐにやめてしまう。
そんな悩みを抱える経営者をコンサルタントするのが、日本経営サポート株式会社の桐生氏だ。
プロフィール
桐生 英美
1962年 東京都生
1984年 中央大学卒 富士通の関連会社に入社
1995年 社会保険労務士の試験に合格 外資系企業やIT系ベンチャー企業で活躍
2009年 桐生社会保険労務士事務所創業
2011年 日本経営サポート株式会社設立 代表取締役就任
中小企業の採用をサポート
求める人材が獲得できない。
獲得しても、すぐにやめてしまう。
少子化にともない、人手不足が顕著な日本でこのような悩みを抱える経営者は増えている。
新卒者が3年のうちに会社を辞める割合は3割ともいわれ、事業を円滑に継続していくため、いかにして会社に定着してもらうかは企業の重要な課題の一つとなっている。
日本経営サポート株式会社の代表である桐生氏は、そんな経営者たちの問題を解決すべく人事コンサルティングを提供している。
中小企業やベンチャーを対象に、人事、創業支援、助成金支援サポートをしつつ、近年では特に中途採用の採用コンサルティングに力を入れる。
民間企業の人事畑で積んだ自身の経験の豊富さが強みであると語る桐生氏。
社員採用には大手の広告サイトを頼るだけでは不十分であり、自社の魅力を伝える明確なコンセプトを立案する必要があると話す。
「ヒト・モノ・カネ」の「ヒト」の重要性
私が前職からの経験で痛感していたのは「人を大切にしない企業は生き残れない」ということです。これは今も社会保険労務士・コンサルタントとして企業に向き合う上での基本的なスタンスになっています。
経営者はイキイキと働ける環境を整えるのはもちろん、社長自らが社員と目標を共有することが社員のモチベーションにつながると話す。
また多くの経営者は、人材採用が「投資」という側面を持つことに気づいていない。
社員に投資して、働いてもらい、収益を上げる。
人材採用は売上を上げるための投資であるため、投資先=人材採用について慎重に検討する必要があると話す。
逆に、求職者にとって自社は商品であり、顧客であるという視点も必要だ。
自社が選ばれるためにはどうしたらいいか、戦略的に考えることが求められるという。
独立は資格をとってから14年
新卒で富士通グループに入社し、1年目から人事に携わっていた桐生氏。
人に関する仕事にやりがいを感じ、「この道を極めてみよう」と決意したと話す。
社労士の資格を取得し、それを活かして社内で活躍するのは、独立志向がなかったから。
業務に専念し、スキルアップを繰り返していくとその力が認められ、外資系企業からヘッドハンティングされるまでになる。
しかし、転職先の外資系企業が他の企業に買収され、まさかのリストラにあってしまう。
さらに、転職した外資系でも同じことが起きた。
会社に振り回される桐生氏は独立を決意する。
「もう企業の歯車にはなりたくない。社労士として独立しよう」
その後、もう一度別の会社に就職したが、今度は無理がたたって体を壊す。
これが人生をリセットするきっかけだったと話す。
その後、「OFFICE KIRIU」(桐生社会保険労務士事務所)を立ち上げることになるが、これは社労士資格を取得してから14年後のことだった。
ハーレー社労士
現在ではハーレーで客先に出向く姿でしられる桐生氏。
ハーレーに乗るのは、かつてハーレー社が経営危機に陥りながら、見事にブランドを復活させたことが、自分のキャリアと重なるからだと話す。
企業の「社外人事部長」として、経営者に「人を大切にするとはどういうことか」ということを伝えつつ、それが会社の成長につながるマネジメントを提供していきたいと語る。